「西の京」山口 文化遺産巡礼研修旅行

 今回の研修旅行では天候に恵まれすぎて、汗を滲ませながらの1泊2日研修旅行となりました。雪舟庭など戦国時代の遺跡や歴史的な建築物が多く残る山口市は、過去と現在の風景が町の生活に違和感なく溶け込んでおり、ニューヨーク・タイムズの「2024年に行くべき52箇所」に選ばれるなど、まだあまり知られていない日本の魅力を探す外国人にとっても魅力的な観光地となっている理由が理解出来ました。

 厳しい暑さの中での文化遺産巡礼は疲れましたが、自然の中に身を置くことで得られる涼やかさや癒し、そして時をかけて育まれてきた風景の持つ力に触れ、あらためて「造園っていいな」と感じたひとときでした。この学びを、日々の仕事にも活かしていきたいと思います。 

参加企業12社 17名 

  • 常栄寺(雪舟庭)

 著名な禅僧・画家の雪舟が手掛けた枯山水庭園が有名な寺院です。我々以外に訪れている人はいなく庭園内は静寂に包まれ、自然と人の心が調和した空間が広がっていました。石組や水の流れが巧妙に配置され、雪舟の美的感覚が表現されています。庭園を囲む山々とともに、時間を忘れさせるような深い静けさを感じました。

  • 龍蔵寺

 山口市の吉敷という地域にあるお寺で、奈良時代に行基によって開かれたとされています。山あいにあり、周囲は木々に囲まれていて、まるで別世界に来たような感覚になります。
とはいえ、当日は朝から気温がぐんぐん上がり、参道を歩くだけで汗がにじむような暑さでした。帽子と水分が手放せない一日だったのは言うまでもありません。

  • 角島灯台

 明治9(1876)年に完成した日本海側で初の洋式灯台で、「日本灯台の父」と呼ばれるリチャード・ヘンリー・ブラントンによって設計されました。また、日本に2基しかない無塗装の灯台の一つで、塔全体を花崗岩で統一しており、とても美しい見た目です。
高さは約30メートルで、日本で三番目の高さで、日本に五ヶ所しかない第1等レンズを使用しています。現在も現役で活躍していて、現役で使われている最古の灯台レンズで角島灯台は国の重要文化財に登録されています。
灯台の内部は105段の螺旋階段になっていて、最上階まで上るとコバルトブルーの日本海が広がっています。

  • 元乃隅神社

昭和30年頃まではお堂だけでしたが、昭和33年に祠を建立し、その後、昭和62年から平成9年に現在の社殿が整備され、赤い鳥居が123基奉納されました。10年間かけて奉納された鳥居が100m以上にわたって並ぶ景色はまさに圧巻で、山口県屈指の観光名所として人気があります。神社のご利益としては商売繁盛や大漁・海上安全をはじめ、良縁、子宝、開運厄除、福徳円満、交通安全、学業成就など様々な願いごとができます。